クリニック内装工事の工期と流れ
クリニックの内装工事は、一般的な店舗内装よりも、設備・衛生・動線・法令対応などの確認項目が多く、工事前の準備から完成まで計画的に進めることがとても重要です。
特に、医療機器の搬入や電気・給排水の計画は後から変更しにくいため、開業日から逆算して進める必要があります。 全ての分野の内装の期間などについて_提出用
このページでは、クリニック内装工事の一般的な工期の目安と、準備〜完成までの流れをわかりやすくご紹介します。
クリニック内装工事の工期目安
一般的な工期の目安
クリニックの内装工事は、必要な設備工事が多いため、一般的な店舗より工期が長くなる傾向があります。
目安として、施工期間は約1.5〜3か月程度を見込むケースが多いです。 全ての分野の内装の期間などについて_提出用
また、実際には工事前に設計・打ち合わせ・事前確認の期間も必要になるため、開業準備全体ではさらに余裕を持ったスケジュールが必要です。
いつから準備を始めるべきか
内装工事そのものの着工前に、物件確認・レイアウト検討・設備計画・業者選定などを進める必要があります。
そのため、開業予定日の約6か月前には内装業者の選定・相談を始めるのがひとつの目安です。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 準備開始 | 開業6か月前目安 |
| 工事期間 | 1.5〜3か月 |
| 注意点 | 設備・機器調整で変動 |
工期が延びやすいポイント
- 医療機器の調整が遅れる
- 給排水・電気計画の確定が遅れる
- 施工中の変更が多い
- 情報共有不足
医療機器の調整が遅れる
クリニック内装では、医療機器の搬入サイズ・重量・必要電源・設置位置の確認が重要です。
これらの確認が後ろ倒しになると、設計や施工の手戻りが発生しやすくなります。
たとえば、以下のようなトラブルが起きることがあります。
- 搬入経路に機器が通らない
- 床の耐荷重が不足している
- 専用回路や排気設備が追加で必要になる
こうしたリスクを防ぐためにも、医療機器メーカー・内装業者・施主の情報共有を早めに行うことが大切です。
給排水・電気計画の確定が遅れる
給排水や電気容量は、完成後に変更しづらい部分です。
特に、診察室・処置室・洗浄室などの位置が未確定のまま進むと、配管や配線の再工事につながることがあります。
施工中の変更が多い
工事中の仕様変更や追加工事は、工期と費用に影響しやすくなります。
変更が発生した場合は、口頭だけでなく内容を文書化して共有することで、認識違いを防ぎやすくなります。
クリニック内装工事の流れ(全体像)
まずは、どのような診療を行うか、必要な部屋・設備・動線を整理します。
この段階で、患者動線・スタッフ動線・ゾーニング(清潔区/準清潔区/汚染区)もあわせて考えておくと、後の設計がスムーズです。
事前準備・要件整理
まずは、どのような診療を行うか、必要な部屋・設備・動線を整理します。
この段階で、患者動線・スタッフ動線・ゾーニング(清潔区/準清潔区/汚染区)もあわせて考えておくと、後の設計がスムーズです。
整理しておきたい内容
- 診療科目・提供する診療内容
- 必要な部屋(診察室、処置室、待合、受付など)
- 医療機器の種類と設置予定
- 動線(患者/スタッフ)
- 予算と開業希望時期
物件確認・現地調査
物件が決まったら、現地調査で以下を確認します。
- 給排水の取り回しが可能か
- 床下スペースと排水勾配が確保できるか
- 受電容量に余裕があるか
- 換気ダクトのルートが取れるか
- 重量機器の搬入ルート・床耐荷重は問題ないか
この確認が不十分だと、後から大きなレイアウト変更が必要になることがあります。
設計・レイアウト計画
現地調査の結果をもとに、間取り・動線・設備位置を具体化します。
この段階で、受付→待合→診察→処置→会計の流れや、スタッフの裏動線も含めて検討します。
このタイミングで決めたいこと
- 各部屋の配置
- 給排水が必要な位置
- 電源・専用回路の位置
- 換気・排気の考え方
- 将来の機器追加を見据えた余裕(拡張性)
見積もり・契約
設計内容が固まったら、見積もりと契約に進みます。
このときは、金額だけでなく、内訳・工期・追加費用の扱い・保証内容まで確認しておくのが大切です。
確認ポイント
- 見積もり内訳が明確か
- 工期(着工日・完成予定日)
- 仕様変更時の費用ルール
- 保証内容
- 責任範囲(設計・施工・設備)
着工・施工管理
工事が始まったら、工程ごとの進行確認が大切です。
クリニック内装では、配管・電気・設備工事など確認項目が多いため、施工管理の質が仕上がりに大きく影響します。
施工中に意識したいこと
- 定期的な進捗確認(週1回程度)
- 写真・図面での確認
- 変更事項の文書化
- 現場確認での早めの指摘
機器設置・最終確認
内装工事の終盤で、医療機器や備品の搬入・設置を行います。
重量物や精密機器は、床・電源・排気・搬入ルートなどの条件がそろっているかを最終確認します。
引き渡し・開業準備
工事完了後は、引き渡し・不具合確認・備品配置・最終調整を行い、開業準備へ進みます。
開業日に余裕を持って間に合うよう、スケジュールにはバッファを持たせるのが安心です。
工期をスムーズに進めるためのポイント
事前準備を前倒しする
工期短縮の基本は、施工前の準備をどれだけ整えられるかです。
設計図・資材発注・機器手配を早めに進めることで、現場での停滞を減らしやすくなります。
進捗を見える化する
工事スケジュールは、ガントチャートや進捗表などで可視化しておくと、遅れや課題に早く気づけます。
開業日から逆算して、どの工程が重要かを把握しやすくなります。
変更はすぐ共有する
設計変更や仕様変更が必要になった場合は、できるだけ早く業者に共有し、費用・工期への影響を確認しましょう。
小さな変更でも、積み重なると工程全体に影響することがあります。
よくある注意点
開業日だけを先に決めすぎない
開業日を先に固定しすぎると、工事・機器搬入・各種調整のどこかに無理が出ることがあります。
まずは現実的な工期を見積もったうえで、逆算して全体計画を立てるのがおすすめです。
近隣・管理会社への配慮もスケジュールに含める
ビル内工事では、養生・騒音・共用部使用ルールなど、管理会社や近隣への調整が必要です。
この対応も工事の一部として、スケジュールに含めておくと安心です。
まとめ
クリニック内装工事は、単に「工事をする」だけでなく、
設計・設備・動線・機器・法令・施工管理を連動させて進めるプロジェクトです。
開業日から逆算しながら、事前準備を丁寧に進めることで、工期の遅れや追加費用のリスクを減らしやすくなります。
早い段階から、内装業者・機器メーカー・関係者と情報共有しながら進めることが成功のポイントです。